ブライトリングは、プレミエ、ナビタイマー、クロノマットの3つの人気モデルに、同社初の永久カレンダークロノグラフムーブメントを搭載し、発表した。これらのモデルはすべてブライトリング専用の永久カレンダームーブメントである新Cal.B19によって駆動する。このムーブメントは、ブランドにとって技術的に大きな進歩であり、同社のマニュファクチュールムーブメントにおける15年の進歩を象徴している。
上から順に、プレミエ B19 ダトラ 42、ナビタイマー B19 クロノグラフ 43 パーペチュアルカレンダー、スーパークロノマット B19 44 パーペチュアルカレンダー。いずれも140周年記念の限定モデルである。
Cal.B19はブライトリング初の永久カレンダークロノグラフムーブメントであり、2009年のCal.01で始まった同社のマニュファクチュールムーブメントの系譜に基づいている。それ以来、ブライトリングはGMTやスプリットセコンドなどのキャリバーを導入し、コレクションを強化してきた。Cal.B19は、フルカレンダー(月・日・曜日表示)とムーンフェイズを搭載した独自の永久カレンダームーブメントで、約96時間ものパワーリザーブを誇り、2万8800振動/時(4Hz)で動作する。また同ムーブメントはCOSC認定を受けており、クロノグラフはコラムホイールと垂直クラッチを採用している。これによりクロノグラフの精密なスタート、ストップ、リセットが可能となる。22Kゴールド製の自動巻きローターには、スイスのラ・ショー・ド・フォンにあるブライトリングの歴史的な工場が刻まれている。
ブライトリングスーパーコピー時計 代引きは創立140周年を記念して、Cal.B19を搭載した3つの限定モデルであるプレミエ、ナビタイマー、クロノマットを発表した。共通して18Kレッドゴールド(通常は5Nゴールド)のケースを備えており、各140本限定、メーカー希望小売価格は各777万7000円(税込)となっている。さらにこれらの限定モデルは、サファイア製のシースルーバックをとおしてCal.B19を鑑賞できるようになっている。
プレミエ B19 ダトラ 42は、42mmの直径と15.6mmの厚さを持ち、ラグからラグまでの長さは50mmとなっている。RG製ケースのほか3つの限定モデルには同じムーブメントが搭載されているため、ダイヤルレイアウトも共通している。3時位置のインダイヤルには日付とクロノグラフのミニッツカウンター(内側に配された目盛り)が、6時位置には月とうるう年表示(赤い針)が表示される。そして9時位置のインダイヤルには曜日表示とスモールセコンドが表示され、12時位置にはムーンフェイズが配置されている。このデザインはミッドセンチュリーのインスピレーションに基づいており、ムーンフェイズにはスタイリッシュな月面の人が描かれている。ダイヤルはブラックでアラビア数字のインデックスが施され、ブラックのインダイヤルには同心円状の装飾が施されている。外周にあるゴールドの秒目盛りはブラッシュ仕上げだ。ストラップはブラックのアリゲーターで、ゴールドのフォールディングバックルが付属する。
ナビタイマー B19 クロノグラフ 43 パーペチュアルカレンダーは直径43mm、厚さ15.6mm、ラグからラグまでの長さは49mmで、プレミエとほぼ同じサイズである。ダイヤルレイアウトもプレミエと類似しているが、これはケースと合わせたRGのダイヤルとインデックスが特徴となっている。またナビタイマーならではのクラシックな計算尺付きベゼルが装備されており、ムーンフェイズはよりリアルな月の描写が施されている。これはナビタイマーがもともと科学的なツールとして設計されたことへのオマージュともいえる。
最後にスーパークロノマット B19 44 パーペチュアルカレンダーについてだ。RGのケースは直径44mm、厚さ15.3mm、ラグからラグまでの長さは53.5mmである。クォーツ時計が主流だった1983年、ブライトリングはその流れに逆らってクロノマットを発表した。この時計はイタリアのフレッチェ・トリコローリ(アクロバット飛行部隊)のために設計された自動巻きモデルである。ベゼルには15分ごとに刻まれた特徴的なライダータブがあり、ひと目でそれと分かる。数カ月前にブライトリングのヴィンテージウォッチの巡回展を見に行った際、ブランドのヘリテージ部門責任者であるジャンフランコ・ジェンティーレ(Gianfranco Gentile)氏は、イタリアで育った彼にとってクロノマットがすべてであったと語っていた。
このシンプルなコメントがクロノマットに対する考えを改めさせた。この時計はよくも悪くも1980年代の象徴だ。少し目立つデザインだが、そのライダータブやルーローブレスレットによって多くの人がすぐに識別できる存在となっている。今回のクロノマット パーペチュアルクロノは、そのルーローブレスレットにインスパイアされたラバーストラップで提供される。
最後に、各アニバーサリー限定モデルはスエード張りの木製ウォッチボックスに収められ、収納用の引き出しやトラベルポーチ、さらには特別版の書籍『Breitling: 140 Years in 140 Stories(リッツォーリ社、2024年)』が付属する。この書籍はオーナーが購入したアニバーサリーモデルの画像が表紙にデザインされた特別版となっている。
我々の考え
Cal.B19はブライトリングにとって技術的に大きな進歩であり、これを3つの異なるデザインで展開するのは理にかなっている。プレミエはまるで、大きな現代版ユニバーサル・ジュネーブ トリコンパックスのように純粋なミッドセンチュリースタイルのようだ(パーペチュアルカレンダーとして仕上げられているが)。一方でスーパー クロノマットは、スケルトンダイヤルによって現代的で最先端のデザインが強調されている。そしてもちろん、ブランドの象徴であるナビタイマーにもこれは搭載されているのだ。それぞれのモデルは異なるアプローチで仕上げられており、各モデルラインの目的に忠実なデザインがなされている。どのモデルも大振りだが過度に主張しすぎることはなく、まさにブライトリングのパーペチュアルカレンダークロノグラフに求められる特性を体現しているといえるだろう。
一方でパテック フィリップを除くと、永久カレンダークロノグラフの競合はあまり多くない。IWCも過去に同様の価格帯で永久カレンダークロノグラフをリリースしており、さらにハブリング²は約2万5000ドル(日本円で約360万円)でSS製の永久カレンダークロノグラフを製造している(驚くべきことにハブリング²は3万ドル、日本円で約430万円未満でラトラパンテをつくっている)。
ブライトリングがSS製の永久カレンダークロノグラフを展開するのをぜひ見てみたいと思う。そして、それが140周年記念のあとに登場するかもしれないという期待もある。
確かにプレミエの限定モデルを見たとき、ユニバーサル・ジュネーブのトリコンパックスを思い浮かべずにはいられなかった。またブライトリングが最近このブランドを買収したことも頭をよぎった。今年の初め、CEOのジョージ・カーン(George Kern)氏が私たちに語ったように、復活したUG(ユニバーサル・ジュネーブ)からの製品発表はまだ少し先の話である。しかしもしプレミエのようなリリースが、ユニバーサル・ジュネーブからのよりエレガントなモデルの基礎を築いているのだとしたら、たとえそれがもっと小さく厚さ15mm以下のモデルであっても、私は文句は言わないだろう。
だが今のところ、ブライトリングがその印象的な製造能力をさらに強化し続けているのは素晴らしいことだ。
基本情報
ブランド: ブライトリング(Breitling)
モデル名: プレミエ B19 ダトラ 42 140周年アニバーサリー(Premier B19 Datora 42 140th Anniversary)
型番: RB19401A1B1P1
直径: 42mm
厚さ: 15.6mm
ラグからラグまで: 50mm
ケース素材: 18Kレッドゴールド
文字盤: ブラック
インデックス: アプライドアラビア数字
夜光: あり、スーパールミノバの時・分針
防水性能: 100m
ストラップ/ブレスレット: ブラックアリゲーター、18Kゴールド製フォールディングバックル
モデル名: ナビタイマー B19 クロノグラフ 43 パーペチュアルカレンダー 140周年アニバーサリー(Navitimer B19 Chronograph 43 Perpetual Calendar 140th Anniversary)
型番: RB19101A1H1P1
直径: 43mm
厚さ: 15.62mm
ラグからラグまで: 49.07mm
ケース素材: 18KRG
文字盤: 18KRG
インデックス: アプライドバー
夜光: あり、スーパールミノバの時・分針
防水性能: 30m
ストラップ/ブレスレット: ブラックアリゲーター、18Kゴールド製フォールディングバックル
モデル名: スーパークロノマット B19 44 パーペチュアルカレンダー 140周年アニバーサリー(Super Chronomat B19 44 Perpetual Calendar 140th Anniversary)
型番: RB19301A1G1S1
直径: 44mm
厚さ: 15.35mm
ラグからラグまで: 53.5mm
ケース素材: 18KRG
文字盤: グレースケルトン、ブラックサファイア製クロノグラフカウンター
インデックス: アプライドバー
夜光: あり、スーパールミノバの時・分針
防水性能: 100m
ストラップ/ブレスレット: ルーローブレスレットから着想を得たラバーストラップ、18Kゴールド製フォールディングクラスプ
ムーブメント情報
キャリバー: ブライトリングB19
機能: 時・分・スモールセコンド、永久カレンダー(月・日・曜日・うるう年表示)、ムーンフェイズ、クロノグラフ(30分積算計)
直径: 30mm
厚さ: 8.53mm
パワーリザーブ: 約96時間
巻き上げ方式: 自動巻き(22KRG製ローター)
振動数: 2万8800振動/時
部品点数: 374
クロノメーター: あり、COSC認定
追加情報: コラムホイール、垂直クラッチ式クロノグラフ
価格 & 発売時期
価格: 各777万7000円
限定: あり、世界限定各140本
今回は濃いブルーのダイヤルとベゼルがあしらわれたブティックエディションである。
スペックや技術的な詳細は、既存のブラックベイ クロノから変更されていない。つまり、41mmのスティールケースで厚さは14.4mm、ラグからラグまでの長さは49.8mmである。ベゼルはアルミニウム製インサートを備えた固定式で、防水性能は200m。そして“ブルーブティック”には、チューダー独自のT-Fitを搭載したSS製の5連ブレスレットが装着されている。
内部には、スーパーコピー時計 代引き過去のブラックベイ クロノでも採用されていたMT 5813ムーブメントが引き続き搭載されている。これはブライトリング B01をベースにした2万8800振動/時(4Hz)の、コラムホイール式垂直クラッチ自動巻きムーブメントだ。また約70時間のパワーリザーブ、6時位置の日付表示、そして45分積算計のクロノグラフも備えている。
ブラックベイ クロノ ブルー ブティックエディションの定価は79万2000円(税込)で、世界各地のチューダーブティックで販売される予定である。
我々の考え
誤解を恐れずに言えば、もし“ブルーのブラックベイ クロノは存在するか?”と聞かれたら、答えを確信するのに5秒もかからなかっただろう。それほどクラシックなカラーであり、チューダーが新作を発表する際に早い段階でよく使用する色だからだ(ヘリテージ クロノ ブルー、ブラックベイ ブルー、ペラゴス FXD MN21など)。それほどまでにチューダーのラインナップでは定番のカラーだが、今回ブラックベイ クロノのブルーバージョンが登場するのは初めてである。そしてとても素晴らしい仕上がりだと僕は思う。ブラックよりも落ち着いていて、ホワイトダイヤルよりも控えめであると感じる。
要するに今回の話はこうだ。ブラックベイ クロノは基本的に同じだが、今回はブルーバージョンが登場したということ。色合いはミディアムダークでサンレイ仕上げ、シルバーのインダイヤル、そしていくつかの小さな赤いアクセントが特徴だ。全体として、BBクロノの外観は予想どおりとはいえ素晴らしいもので、スティールとブルーの組み合わせを引き締めるテーパードされた5連ブレスレット(T-Fit付き)が特に気に入っている。
なお(ジュネーブ・ウォッチ・デイズ開催中の)今週は、これが数日間のうち発表される唯一の新作ではないので、引き続き注目して欲しい。
基本情報
ブランド: チューダー(Tudor)
モデル名: ブラックベイ クロノ “ブルー” ブティックエディション(Black Bay Chrono "Blue" Boutique Edition)
型番: M79360B-0002
直径: 41mm
厚さ: 14.4mm
ラグからラグまで: 49.8mm
ケース素材: 316Lステンレススティール
文字盤: ブルー
夜光: あり、針とインデックス
防水性能: 200m
ストラップ/ブレスレット: “T-fit”クイックアジャストクラスプ機能付きの5連SSブレスレット
tudor chrono blue
ムーブメント情報
キャリバー: チューダーマニュファクチュールMT5813
機能: 時・分・スモールセコンド、日付表示、クロノグラフ(45分積算計)
直径: 30.4mm
厚さ: 7.23mm
パワーリザーブ: 約70時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万8800振動/時
石数: 41
クロノメーター: あり、COSC認定(さらにチューダーが日差-2~+4秒の精度を保証)
追加情報: 非磁性シリコン製ヒゲゼンマイ
価格 & 発売時期
価格: 79万2000円(税込)
発売時期: 全国各地のチューダーブティックにて販売
グランドセイコーはスプリングドライブ キャリバー9Rの20周年を記念したふたつの限定モデルを新たに発表した。これはグランドセイコーがウォッチメイキングにおいて多大な貢献を果たした事実を称えるものであり、伝統的なゼンマイから機械的な力を得る一方で、電子および電磁部品を組み合わせることによってそれぞれ単体で使用するよりも大きな価値を生み出す“ハイブリッドムーブメント”というコンセプトを祝うものである。日差±1秒という驚異的な精度で知られるキャリバー9Rシリーズは、グランドセイコーの物語のなかで確固たる地位を確立。過去20年間以上にわたってグランドセイコーはこのコンセプトを進化させ、時刻表示のみの手巻きムーブメントから自動巻きクロノグラフGMTに至るまで数多くのバリエーションと、スプリングドライブの特徴を生かしたモデルを発表してきている。
Cal.9R31、手巻き式スプリングドライブムーブメント。
グランドセイコーのブランドに精通している人なら、こうした限定モデルは往々にして文字盤が真の主役であることを知っているだろう。そして今回のリリースにおいても、まさにそのとおりになっている。
ロレックススーパーコピー時計 代引きまずひとつ目のモデルであるSBGY035は、直径38.5mmで厚さが10.2mmだ。このモデルはほかのSBGYモデルにも見られるステンレススティール(SS)製のケースを採用しており、広く滑らかなケース形状は手首に密着し、ラグは比較的短い。グランドセイコーのデザインに通常見られるような鋭いエッジよりもより穏やかな傾斜を特徴としている。内部には手巻き式のCal.9R31を搭載しており、約72時間のパワーリザーブとスプリングドライブに期待される日差約±1秒の精度を誇る。
文字盤の外側に向かって暗くなるダークなグラデーションがいいアクセントになっている。
グランドセイコーが製造する文字盤の説明ではおなじみだが、SBGY035の際立った赤いカラーリングについてもブランドは詩的な表現を行っている。このモデルについては、「夜の静けさに包まれていた穂高連峰が朝日に照らされ、その輪郭がはっきりと浮かび上がり、美しい紅葉が現れる様子をグラデーションダイヤルで表現しました」とある。
ブランドの過去数年間のリリースを追っている人ならば、この文字盤のパターンが非常になじみ深いものであることに気がつくかもしれない。それはSBGA413“春分”(アメリカ限定モデル)や昨年発表されたRGモデルの傑作であるSBGY026“花筏(はないかだ)”と同じものであり、今回は美しい濃赤(こきあか)のフュメカラーが施されている。ビーズブラスト加工された“GS”ロゴやポリッシュ仕上げの秒針は、淡いローズアンバーゴールドで彩られた。この時計には赤茶色のクロコダイルストラップとデプロワイヤントバックルが組み合わされている。全世界で700本限定で、11月からグランドセイコーブティックと一部の小売店で販売が開始される予定だ。価格は116万6000円(税込)となっている。
この文字盤を見た瞬間、急にフルーツポンチが食べたくなった。
同タイミングでリリースされたもう1本のモデルが、自動巻きスプリングドライブを搭載したSBGA499だ。直径40.2mmで厚さは12.8mmと手巻きのSBGY035と比較して少しボリュームがある印象だが、ケースはより伝統的なフォーマットに則っているためより広い層への訴求が期待される。さて、この文字盤についてプレスリリースに書かれている詩的な表現を引用しよう。キャリバー9R 20周年記念モデルの2本目については、「鮮やかな赤色のダイヤルは、夜が明け、昇る太陽の光に照らされた穂高連峰がより一層輝く様子を表現」したとある。
自動巻きスプリングドライブムーブメントの特徴であるパワーリザーブインジケーターは7時から8時の位置に配置されており、本作では淡いRGの色合いでコントラストがつけられた。また、10気圧の防水性能がこの時計をより日常使いに適したものとしている。SBGA499の文字盤上でなめらかな動きを見せるCal.9R65は9Rファミリーで最初に作られたムーブメントであり、今回のリリースにはふさわしいムーブメントだといえよう。この時計は9月7日(土)から79万2000円(税込)で世界限定1300本で販売される。
SBGA499に搭載された自動巻きのCal.9R65。
我々の考え
グランドセイコーが限定モデルのために文字盤のカラーウェイを新たに提案するのは今回が初めてではないし、今回が最後というわけでもない。しかし実際にこれらを目にした際、その文字盤の美しさには驚かされた。私は普段、赤色を好まない。しかしとりわけSBGY035に関しては、中心に向かって明るくなる豊かな色合いのグラデーションとテクスチャーがこの時計に命を吹き込んでいるように見える。名作SBGA413“春分”が日本の繊細な桜の花を表現していたとすれば、この文字盤はまるで大きなチェリーパイの1片のようだ。ふたつ目の時計であるSBGA499では文字盤の色はさらに明るくなり、より強烈で電飾的な赤に感じられる。文字盤に施された鮮やかなサンバースト仕上げによって、よくも悪くも特に真昼間に目立つ時計であることは間違いない。私からすると少し赤が強すぎるため、もう少し暗めの色合いであればさらによくなると思うが、赤文字盤の愛好家からは異論が上がるかもしれない。
これらの時計が過去の多くのモデルのように地域限定ではなく世界中で発売されることを考えると、特にSBGY035においては非常に高い需要が予想される。SBGA499の数量がSBGY035のほぼ2倍であるのは価格帯によるものだと推測されるが、私からするとSBGY035のほうがはるかに魅力的な時計であり、特に限定版としてその価値が高いと感じる。欲をいえばSBGY035を限定1300本として欲しかったところだ。
基本情報
ブランド: グランドセイコー(Grand Seiko)
型番: SBGY035、SBGA499
直径: 38.5mm(SBGY035)/40.2mm(SBGA499)
厚さ: 10.2mm(SBGY035)/12.8mm(SBGA499)
ケース素材: SS
文字盤色: レッド
インデックス: アプライド
夜光: なし
防水性能: 3気圧(SBGY035)/10気圧(SBGA499)
ストラップ/ブレスレット: 赤茶色のクロコダイルストラップ(SBGY035)/SS製ブレスレット(SBGA499)
ムーブメント情報
キャリバー: 9R31(SBGY035)/9R65(SBGA499)
機能: 時・分・秒表示、ケースバック側にパワーリザーブインジケーター(SBGY035)/時・分・秒表示、デイト表示、パワーリザーブインジケーター(SBGA499)
パワーリザーブ: 約72時間
巻き上げ方式: 手巻き(SBGY035)/自動巻き(SBGA499)
石数: 30
クロノメーター認定: なし、ただし精度は±1秒/日
side view of GS
価格 & 発売時期
価格: SBGY035は116万6000円/SBGA499は79万2000円(ともに税込)
発売時期: SBGA499は9月7日(土)/SBGY035は11月9日(土)
限定: SBGY035は世界限定700本/SBGA499は世界限定1300本
シルヴァン・ピノー(Sylvain Pinaud)氏は、ボストンの独立系リテーラー、エスパーリュクス(EsperLuxe)と協力し、ピノーのタイムオンリーウォッチ“オリジン”を12本限定で発表すると明らかにした。これはエスパーリュクスがリテーラーとして5周年を迎えることを記念したものである。実物はまだ見ていないが、写真から判断するにこれまでのピノーの作品のなかで最も気に入っている。ハイエンドウォッチメイキングの一例として、その価格は決して安くないがそれだけの価値があるように感じる。
Sylvain Pinaud Origine 'Ste Croix'
新作オリジン“サント・クロワ(Ste Croix)”は、2023年のGPHGで“オロロジカル・レベレーション賞(Horological Revelation)”賞を受賞したオリジナルのオリジンを基にしている。ムーブメントには自社製の輪列とスイスレバー脱進機が搭載されている。特筆すべきはダイヤル側の6時位置に配置された13.2mmのフィリップスカーブ付きヒゲゼンマイである。秒針は10時位置にあり、時刻表示は2時位置のシルバートーンのフロステッド仕上げとサテン仕上げが施されたインダイヤルに表示される。この美しく際立つシンプルなレイアウトによって、ピノー氏のハンドクラフト技術が強調されているのだ。地板はフロステッドゴールド製で、オリジナルのオリジンにはなかった色味が加わっている。今回のモデルではダイヤル上の“Hand Made”表記が取り除かれたが、オメガスーパーコピー時計そもそもこの表記は不要だと感じていた。作品はそれ自体を物語っている。
Sylvain Pinaud Origine 'Ste Croix'
ムーブメントの裏側は一見シンプルに見えるが、やはり写真を見る限りその仕上げは裏側も素晴らしい。ムーブメントは手巻きで、パワーリザーブは約55時間。ケースはステンレススティール製で、そのシェイプはF.P.ジュルヌの時計をほうふつとさせるものであり、サイズは40mmで厚さは11mmだ。繰り返しになるが、優れた手作業には値段を付けるべきではない。だがもし値段を付けるとすれば、この時計は7万6900スイスフラン(日本円で約1315万円)となる。
Sylvain Pinaud Origine 'Ste Croix'
我々の考え
シルヴァン・ピノー氏はもっと注目されるべき時計師だと思うが、残念ながら彼の作品を実際に見たことはまだない。彼の作品は最高水準の品質に見えるが、現時点で発表しているのはわずかに異なるふたつのデザインを持つモデルだけであり、これが彼自身のスタイルとして確立されたものかどうかははっきりしていない。ただ個人的にはそうであってほしいと願っている。というのも、どの要素を見ても素晴らしく、特にテンプやブリッジ、ダイヤルのパーツ、ブリッジのシェイプなど、どれも非常に緻密に計算されているように感じるからだ。
Sylvain Pinaud Origine 'Ste Croix'
いくつか気になる点もある。たとえば通常テンプが収まるはずの背面の隙間が、まるで何かが欠けているように目立つ。しかし、これもひとつの魅力かもしれない。確かにその隙間が視覚的な緊張感を生み出しているようだ。
エスパーリュクスについては、昨年のクリストファー・ダブール(Christopher Daaboul)氏に関するプロフィールを記事で紹介したことを覚えているかもしれない。彼は長年にわたり情熱的なコレクターであり、独立系時計師たちを支持し、現在では5年間にわたり独立時計師たちの小売業者としても活躍している。彼は2021年にZoomを通じてシルヴァン・ピノー氏と出会い、その後サント・クロワ地方にあるピノー氏のアトリエを訪れたそうだ。ダブール氏によればこの時計はサント・クロワ地方のウォッチメイキングからインスピレーションを得ているという。正直なところ、その地域の時計製造については詳しくないため細部までは分からないが、写真を見る限りこのオリジンのバージョンが個人的には一番気に入っている。
Sylvain Pinaud Origine 'Ste Croix'
ゴールドフロステッド仕上げが施された地板は、F.P.ジュルヌやフェルディナント・ベルトゥーの美学を思わせる伝統的な雰囲気を醸し出している。このような時計にうまく調和しており、特に前面に大きく配置されたテンプとの相性が抜群だ。また発売時のシルバートーンのオリジンよりも視認性が高いように感じられる。SSケースの時計で7万6900スイスフラン(日本円で約1315万円)という価格は驚くかもしれないが、その価格はオリジンに見合うハンドクラフトとハンドフィニッシュのレベルに見合ったものだと言える。そういった意味では、ピノーの時計を実際に見る努力をしなければならないと再認識させられた。
Sylvain Pinaud Origine 'Ste Croix'
基本情報
ブランド: シルヴァン・ピノー(Sylvain Pinaud)
モデル名: オリジン“サント・クロワ”(Origine "Ste Croix")
直径: 40mm
厚さ: 11mm
ケース素材: ステンレススティール
文字盤: サークルポリッシュとサブラージュ仕上げの中央部分に、ゴールドフロステッド仕上げを施した地板
インデックス: 青焼きされた時・分・秒針
夜光:なし
ストラップ/ブレスレット: カーフレザーストラップ、SS製デプロワイヤントバックル
Sylvain Pinaud Origine 'Ste Croix'
ムーブメント情報
キャリバー: オリジン
機能: 時・分表示、スモールセコンド
直径: 33.8mm
厚さ: 6.9mm
パワーリザーブ: 約55時間
巻き上げ方式: 手巻き
振動数: 2万1600振動/時
追加情報: 自社製脱進機と可変慣性テンプ(テンプ径13.2mm)、フィリップスカーブ付きヒゲゼンマイ
価格 & 発売時期
価格: 7万6900スイスフラン(日本円で約1315万円)
発売時期: エスパーリュクスを通じて発売中
限定: あり、世界限定12本
シチズンブランドの始まりとなる懐中時計“16型”が、尚工社時計研究所により世に送り出されてから今年で100周年。この9月にもメーカーとしての大きな節目を祝うべく、鮮やかなブルーダイヤルを持った限定モデルが登場する。ベースとなるのは、昨年発表されたシリーズエイトの完全新作である880 メカニカル。文字盤には東京の都市を表したという市松模様は見られず、代わりにブルーグラデーションをかけたMOP(白蝶貝)が収まっている。シチズンはこれまでにも100周年記念モデルとして、16型を思わせるチタニウム合金の懐中時計に始まり、構造色インクによる文字盤で“ときの積層”を表現したブランド横断コレクションの「LAYERS of TIME」、藍染和紙文字盤を使用したザ・シチズンと立て続けにリリースを行なってきた。いずれも質感豊かな文字盤加工によって、100周年を記念するとともにシチズンの高い表現力を示すようなモデルとなっている。
ケースカラーはメッキによるグレーとブルーのコンビだ。ウブロスーパーコピー 代引きこのグレーは別体構造となったミッドケースや中ゴマのグレーブルーとトーンが近しく、コントラストを抑えて落ち着いた雰囲気を漂わせている。一方で両方向回転ベゼルにはメリハリが効いた黒青のベゼルインサートが使われ、これによって時計全体がピリッと引き締まっているように見える。
ケースサイズは従来のモデルと変わらず、直径が41mmで厚さは13.5mm、ラグからラグまでが47.8mmだ。10気圧の防水性能と2種耐磁を加え、2万8800振動/時で駆動して約50時間のパワーリザーブを備えるCal.9054を搭載している。そしてもちろん、今作も時針単独修正機能を持つ“Flyer”GMT(もしくはトゥルーGMT)である。
文字盤にMOPを使用した分、価格は通常モデルからは少々アップしたが、それでも27万5000円(税込)とまだまだ手に取りやすいレンジに収まっているのはありがたい。本作は世界限定2200本で展開され、9月12日(木)から販売が開始される予定だ。
ファースト・インプレッション
立体的でインダストリアルなベゼルに幾何学模様の文字盤を合わせた、通常モデルの男らしい顔立ちも好きだった。だが、本作で文字盤一面にあしらわれたブルーMOPは光を受けて輝く水面を覗き込んでいるようで幻想的である。SSケースに施されたグレーのメッキは、時計全体で見たときにブルーのMOPをひと際強調しているようでもある。僕はツールウォッチのデザインにMOPという組み合わせに好意的だ。無骨な表情のなかにMOPらしい品のあるニュアンスが加わることで、肩の力が抜けたような柔和さとほんの少しのプレミアム感が加わる。昨年発表されたなども、日常生活にはオーバースペックなU1の文字盤をMOPに変更したことでライフスタイルに落とし込みやすい顔に仕上がったと感じた。まあ、シリーズエイトはそもそも“身につけることでその人の持つライフスタイルを表現”するというコンセプトの時計であるために、提案の幅を広げるべくMOPを取り入れたと考えるべきだろう。スポーティかつソリッドな印象が強い通常モデルと比べ、文字盤には魅惑的で上品な雰囲気が漂う。
今回、記事の撮影にあたってはネイビージャケットに合わせてみた。時計の存在感が強いため、シンプルに白シャツの袖口に巻いてもいいだろうが、ダークトーンのトップスと合わせることでブルー文字盤がよりいっそう際立つ。個人的に高く評価したいのが、GMT針と中ゴマの色だ。従来モデルでは視覚的な見やすさからオレンジだったGMT針は、文字盤に近いブルーに変更された。GMTウォッチとしての機能性は少々損なわれるものの、限定モデルとしてのプレミアムな美観のなかでこの針が果たす役割は大きい。加えてブレスの中ゴマをブルーにしたことで、正面から見たときに文字盤とリンクして時計全体に一体感が生まれている。ミッドケースのブルーもそれを補完しており、シリーズエイトの特徴である別体構造を生かしたディテールとなっている。
2023年秋に、レギュラーモデル2型とともに発表された880 メカニカルの限定モデル Ref.NB6032-53P。
この100周年記念モデルは限定販売となり、今を逃せばもう手に入ることはない。昨年秋に登場したゴールドの限定モデルは1300本が早々に完売してしまったことから、世界限定2200本とはいえ動きは早いだろうと予測している。個人的に、今回の限定モデルでは880 メカニカルとMOP文字盤とのあいだに強いシナジーを感じた。昨年9月には日本の秋にインスピレーションを受けたという限定のゴールドモデルを出していたが、その文字盤をMOPに変えてもマッチしそうだ。なるべく写真でもMOPの透明感が伝わるように撮影したつもりだが、ぜひ1度光の下で実物を確認してみて欲しい。
基本情報
ブランド: シリーズエイト(Series 8)
モデル名: 880 メカニカル 「 CITIZEN」ブランド時計 100周年 限定モデル
型番:NB6036-52N
直径: 41mm
厚さ: 13.5mm
ケース素材:グレーおよびブルーのメッキを施したSS製
文字盤色: ブルーMOP
インデックス: アプライド
夜光: あり
防水性能: 10気圧
ストラップ/ブレスレット: グレーおよびブルーのメッキを施したSS製
ムーブメント情報
キャリバー: 9054
機能: 時・分・秒表示、デイト表示、第2時間帯表示機能
パワーリザーブ: 約50時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万8800振動/時
石数: 24
追加情報: 2種耐磁
価格 & 発売時期
価格: 27万5000円(税込)
発売時期: 2024年9月12日(木)
限定: 世界限定2200本
素材はオール樹脂で、耐衝撃性と防水性を備えながらも厚さわずか11.8mmというG-SHOCKとしては驚きの薄さを実現していた。この軽量でスリムなデザインが、頑丈さにファッション性を併せ持ったモデルとして多くのユーザーに支持された。
この成功を受けて、のちにメタル素材を取り入れたモデルが登場するなど2100系は進化を遂げている。パネライスーパーコピー時計 代引き最新作のGM-2110Dもその流れを汲み、メタルカバードデザインを採用している点が特徴だ。これはフルメタルではなく、樹脂ケースをメタルで覆う構造であり、軽量性と耐衝撃性を両立させている。今回、進化を遂げた一歩として5色の鮮やかなカラーダイヤルがラインナップ。スカイブルー、ネイビー、ライムグリーン、オレンジ、シルバーという豊富なカラーバリエーションが揃い、個性を表現したスタイルを楽しめる点が大きな魅力だ。
ケースにはガラス繊維入りのファインレジンを使用し、薄型のケース厚(11.8mm)を実現。サイズは44.4mm径、重さは146gとしっかりとした重量感があり、その色鮮やかさはまさにタウンユースにぴったりなモデルだ。
機能面では、G-SHOCKならではの耐衝撃構造や20気圧防水に加え、針退避機能やワールドタイム表示、ストップウォッチ、タイマー、フルオートカレンダー、ダブルLEDライトを搭載。電池寿命は約3年である。価格は各6万500円(税込)で、9月に発売予定。
ファースト・インプレッション
G-SHOCKファンが気になるポイントはよく分かる。従来の2100系のブレスレットとは違う、と感じるだろう。そう、新作は2100系で初めて、ディンプルのアクセントが廃されたシンプルなブレスレットが採用されたのだ。
今年の6月に登場したGM-B2100AD。まだこの時点では各コマにふたつのディンプルがあしらわれている。Photos by Mark Kauzlarich
新作ではディンプル(各コマの両端にある、丸いネジのように見えるもの)のアクセントがなくり、ポリッシュ仕上げからヘアライン仕上げに変更されたことにより金属の印象がより落ち着いたものとなった。よりクリーンでミニマルな外観を実現しているように思う。
どちらがデザイン的に優れているか、それは個人の好みによる。私はまだ実機を見ていないので判断できないが、ディンプル付きのデザインに見慣れているからか正直まだその見た目に完全になじめていない。でもシンプルさを追求したブレスレットにはまた違った独自の魅力があるとも感じている。実際に手に取ってみて、質感や装着感がどう変わったのかも確かめてみたいと思う。
基本情報
ブランド: G-SHOCK
モデル名: GM-2110D
型番: GM-2110D-2AJF(スカイブルー)、GM-2110D-2BJF(ネイビー)、GM-2110D-3AJF(ライムグリーン)、GM-2110D-4AJF(オレンジ)、GM-2110D-7AJF(シルバー)
直径: 44.4mm
厚さ: 11.8mm
ケース素材: ステンレススティール
文字盤: スカイブルー、ネイビー、ライムグリーン、オレンジ、シルバー
夜光: ダブルLEDライト
防水性能: 20気圧防水
ストラップ/ブレスレット: ワンプッシュ三つ折れ式バックル付きSS製メタルバンド
追加情報: 針退避機能、ワールドタイム表示、ストップウォッチ、タイマー、フルオートカレンダー
ムーブメント情報
機能: 時・分・秒表示
パワーリザーブ: 電池寿命約3年
巻き上げ方式: クォーツ
Ref.3448は、私のお気に入りのヴィンテージリファレンスのひとつである。ケースが磨かれていない状態のシャープなラグと、シンプルな文字盤のレイアウトには非常に洗練された魅力がある。そのためサザビーズで非常に貴重なRef.3448が出品されると聞いたとき、私は実物を見に行かざるを得なかった。これからご覧いただくのは、おそらくあなたが1度も見たことがないであろうものだ。パテック フィリップスーパーコピー時計 代引き Ref.3448のWG製ケースに、後年のRef.3450に見られるYG製ケースが予備として付いている。さあ、これがコンバーチブル(変更可能)なパテック フィリップだ。
Patek Philippe 3448 Convertible
このWG製Ref.3448にはまったく異なるケースと文字盤、針、リューズが付属している。これらはすべてYG製だ。
そう、言葉どおりだ。この時計はサザビーズ・ニューヨークでオークションに出品される予定(記事執筆当時)だが、1966年にWG製のRef.3448として誕生し、1967年に初代オーナーが購入した。その後YG製のバージョンが欲しいと思い立ったオーナーは、1986年にパテック フィリップに手紙を書いてYG製のケースとそのためのダイヤル、針を作ってもらい、気分によってムーブメントを入れ替えられるようにできないかと依頼した...…、 そしてパテック フィリップはこの要望に応じたのである。
Patek 3448 White
Patek perpetual 3448
唯一違ったのは、パテック フィリップが提供したのがRef.3450のYG製ケースだったことである。Ref.3450は1981年に発表されたRef.3448の次世代機であった。パテック フィリップはまたYGのインデックスが付いたRef.3448用のダイヤル、それに付随する針とリューズも供給した。最も驚くべき点は、そのすべてが事細かく記録されていることだ。オリジナルのRef.3448にはオリジナルの証明書が付いており、追加のケースについては今年新たに入手したアーカイブの抜粋によって確認されている。サザビーズには顧客とパテック フィリップとのあいだでやり取りされていた複数の手紙もあり、それがこの一連の出来事を裏付けている。
Patek 3448 Convertible Sothebys
ひとつでふたつの時計が楽しめる!
パテック フィリップが個別注文を受けることは非常にまれであるため、このようなことが実際に起こったという事実は非常に驚くべきことだ。さらにこの時計が非常に希有な出来事に関する完全な書類を伴い、良好な状態で残っているということもこの時計をいっそう驚くべきものにしている。
Patek 3448 wristshot
このロットの推定価格は30万ドルから50万ドル(当時のレートで約3600万〜6000万円)である。一般的にWG製のRef.3448は25万ドルから45万ドル(当時のレートで約3000万〜5400万円)で販売されており、YG製のものは8万ドルから15万ドル(当時のレートで約960万〜1800万円)で販売されている。2014年にはジュネーブでWG製の特別なRef.3448が31万1000スイスフラン(当時のレートで約3920万円)で販売されているため、オークション当日の午後、これらの時計の評価がどうなるかは興味深いところである。
イタリアのマイクロブランド(まだそう呼べるのであれば)であるウニマティックは、ストリートウェアメディアプラットフォームのハイスノバイエティ(Highsnobiety)と、今年85周年を迎えるドイツの自動車メーカー、RUFオートモービルと提携してモデロ トレ U3の新しいバージョンを2本発表した。ウニマティックのカタログをよくご存じであれば、このU3-RUFはどこかなじみがあるように感じるだろう。
ルイヴィトンバッグスーパーコピー 代引きモデロ トレ U3-RUF-G(グリーンとクールグレーの配色)は、タキメータースケールを備えた120クリックの逆回転防止ベゼルのほかモデロ トレシリーズの典型的な2レジスターダイヤルレイアウトを採用。3時位置に24時間計、9時位置に60分計を配置している。
この限定版モデロ トレには、12時位置に大きなRUFのロゴと、より小さいハイスノバイエティのロゴを配置している。大型のポンププッシャー(それぞれ5.5mm)は、オーバーサイズのウニマティックのリューズを挟む形でサテン仕上げの316Lステンレススティール製41.5mmケースから斜めに突き出している。また本作は300mの防水性を持つなど、ウニマティックに期待される性能をきちんと備えている。トレ U3-RUF-Bはタキメータースケールがないことと、よりモダンなブラックとイエローの配色が異なるのみで、それ以外はU3-RUF-Gとほぼ同じ仕様である。
このカラーリングはRUFデザインの世界観を反映しており、「イエローバード(RUF CTR)の象徴的なイエローと、私たちのシグネチャーであるグリーンが含まれています」とコラボレーション部門の責任者であるアロイサ・ルーフ(Aloisa Ruf)氏は説明した。そして「これらのカラーは時計を視覚的に強く印象づけるだけでなく、私たちのブランドの伝統とアイデンティティにも深く結びついています。デザインはクルマのスポーティさを表現しているのです」と話す。私はアロイサ氏に、それぞれの時計をどのクルマと組み合わせるか尋ねた。彼女は「イエローがテーマのU3-RUF-Bは象徴的なRUF CTR “イエローバード”と自然にマッチするでしょう」と述べ、「グリーンがテーマのU3-RUF-Gは、RUF SCRにぴったりです」と続けた。
新しいコラボレーションモデルは、ともに販売価格が950ユーロ(日本円で約15万4000円)であり、それぞれ100本限定となっている。
我々の考え
今回は、ドイツの自動車メーカーRUFオートモービルにとって2回目の3社コラボレーションとなる。2022年にRUFはバンフォードとハイスノバイエティとコラボし、RUF×バンフォード×ハイスノバイエティによる限定版タグ・ホイヤー カレラをリリースした。では、今回はなぜウニマティックなのか? モータースポーツとの結びつきはそれほど明確ではないが、おそらく手ごろな950ユーロ(日本円で約15万4000円)という価格とクリーンでミニマルなデザインが、時計に詳しい若いハイスノバイエティの消費者にぴったり合うのだろう。RUFのロゴは確かに目立っているが、コラボレーションという場面では少し大胆に目立たせて話題を呼ぶのも狙っているのかもしれない。
RUF UNIMATIC WATCH
コラボレーションがあふれすぎている今、重要なのは製品にまつわる話題ではなく実際の製品そのものになっている。それはむしろよいことなのかもしれない。クルマ好きにとって、RUFはこの分野で確固たる地位を築いている。自動車業界にはそれほど興味がない私ですらRUFが“かっこいい”ことを知っている。それほど影響力のあるブランドであるのだ。しかしコラボレーションに対する疲れを感じているなかでも、それぞれの分野で新鮮かつ独自性を持つ3つのブランドが手を組んで時計をつくり上げたのは、肯定的に感じられる。
基本情報
ブランド: ウニマティック(Unimatic)
モデル名: モデロ トレ U3-RUF-G(Modello Tre U3-RUF-G)/モデロ トレ U3-RUF-B(Modello Tre U3-RUF-B)
直径: 41.5mm
ケース素材: ステンレススティール
文字盤: ホワイト(U3-RUF-G)/ブラック(U3-RUF-B)
夜光:スーパールミノバ® C1 ホワイト(U3-RUF-G)/スーパールミノバ® GL イエロー(U3-RUF-B)
防水性能: 300m
ストラップ/ブレスレット: RUFグリーンのナイロンNATOストラップ、ウニマティックのサイン入りSS製サテン仕上げループ(U3-RUF-G)/ブラックナイロンNATOストラップ、ウニマティックのサイン入りDLCブラックサテン仕上げループ(U3-RUF-B)
RUF UNIMATIC WATCH
ムーブメント情報
キャリバー: セイコーVK64A(メカクォーツ)
機能: 時・分表示、センタークロノグラフ秒針、クロノグラフ(24時間計)
振動数: 3万2768Hz
追加情報: 機械式クロノグラフと同様の動きをする電池式クォーツ
価格 & 発売時期
価格: 950ユーロ(日本円で約15万4000円)
発売時期: 発売中
限定: 世界限定各100本(各色シリアルナンバー入り)
本年度のリーグ審判講習会を、次のとおり開催しますので、受講者を連絡くださいますよう お願いいたします。
なお、リーグ審判員はA級、B級、マイナーとも出場が可能です。
■日時
12月21日(土)と22日(日)のどちらかで受講
受付 8時10分より
座学 8時30分~11時
昼食 11時~12時(各自で)
実技 12時~17時
■会場
エルメスバッグコピー東予運動公園 ビバ・スポルティア(屋内運動場)0898-66-0361
■受講者
*各リーグとも、両日合せて10名以下とします。
(出場する可能がある方のみが受講する)
*各リーグとも、21日(土)と22日(日)の受講者数が、それぞれ半数になるよう調整し、12月8日(日)までに 相原清一まで、日別・受講者氏名をFAXしてください。
(089-963-2579 F兼) 090-3780-8041
なお、FAX後に確認電話を入れてください。
*座学では、資料「審判技術基礎」を持参し、必ずメモをとってください。(筆記用具が必要)
なお、資料が必要なリーグは10月31日までに必要数を相原まで申し込んでください。1冊350円 当日渡します。
■会場使用料
1リーグ・7千円(受講者数に関係なし)
■講 師
連盟審判員
■その他
前講習会以降 秋季大会終了までに4回以上出場し、リーグ審判員継続資格認定を申請する場合は、別紙申請書を12月8日(日)までに相原清一までFAXしてください。(申請書は連盟ホームページにあります)
ウブロというブランドの時計を手に取るとき、僕はその外装に目を向けがちだ。そもそも1980年の創業当時よりゴールドとラバーを掛け合わせた異素材の妙で高い評価を得てきたブランドであり、現代においても独自素材の研究開発や目を疑うほど全面に施されたジェムセットなどで僕らの目を楽しませてくれている。2019年、「ビッグ・バン MP-11」にSAXEMを取り入れてからは同素材による色の開発も積極的に行ってきた(SAXEMについては過去にサラ・ミラーが詳細に解説している)。2024年はオーリンスキーコラボモデルなどで鮮やかなセラミックの表現も見られ、次はどんな提案を行ってくれるのだろうと個人的に早くも来年の新作群に想いを馳せたりもしている。
しかし忘れてはならないのが、ウブロが2010年よりムーブメントを自社開発・製造してるマニュファクチュールブランドであるということだ。8月14日より東京・日本橋三越本店の本館1F ステージで開催されているポップアップイベント、「The Art of Fusion 〜異なる素材やアイデアの融合〜」はウブロの“マニュファクチュール”としての側面にスポットライトを当てた貴重な場となっている。HODINKEE Japanも開催初日にイベントスペースを訪問し、取材してきた。
開催場所は日本橋三越本店 本館1階のステージ。ウブロスーパーコピー 時計 代引きポップアップスペースの正面には2024年の目玉である「ビッグ・バン MP-11 14デイ パワーリザーブ ウォーターブルー サファイア」が大胆に配され、約14日間という驚異的なパワーリザーブを誇るMP-11の姿を象徴的に打ち出している。そこから左右に回り込んだところには発売されたばかりの最新モデルから「ビッグ・バン」、「クラシック・フュージョン」などの定番コレクションまでがずらりと陳列されたショーケースが並ぶ。また、ブースを取り囲むようにしてブランドの“今”を表すハイコンプリケーションがショーケースの台座にセットされており、その素材も色も多岐にわたる顔ぶれからはブランドコンセプトでありイベントのタイトルでもある“The Art of Fusion”を強く感じることができる(なおウブロの担当者いわく、陳列されているモデルはこのポップアップで実際に購入可能なものだという)。
「クラシック・フュージョン」などの定番コレクション。
ウニコ2(Cal.HUB1280)を搭載した、「ビッグ・バン ウニコ」。
そして今回のイベントにおいて重要な要素となるのが、ムーブメントや独自素材の展示をメインとしたマニュファクチュールとしての側面へのフォーカスだ。会期の前半はウブロの時計師によるデモンストレーションも行われており、ブースの正面に向かって右側には作業台とディスプレイが設置されていた。ディスプレイには初代ウニコとウニコ2の分解・組み立てを行う時計師の手元がアップで表示され、その繊細な作業の工程をすみずみまで眺めることができた。ウブロがこのような形でムーブメントにフォーカスした一般向けのイベントを行うことはこれまであまりなく、取り組みの背景にはブランドのマニュファクチュールとしての奥深さを広く知ってほしいという思いが込められているのだと担当者は語ってくれた。
ここで少し、ウニコというムーブメントについて紹介をしておきたい。
バーゼルワールドにおけるビッグ・バンの発表から4年後の2009年、ウブロはジュネーブ湖畔の町ニヨンに本社マニュファクチュールを完成させた。以降この場所が独自のマテリアル開発、そして自社ムーブメント製造の拠点となっていくのだが、ウブロによる初の完全自社開発製造クロノグラフムーブメント「ウニコ」(Cal.HUB1242)が発表されたのは同マニュファクチュールの完成からわずか1年後のことだった(実際の研究開発期間は数年にも及ぶものだったという)。このウニコは約72時間のパワーリーザーブに加えてフライバック機能を備えた高性能なクロノグラフムーブメントであったが、同時にデザイン面での配慮もなされており、クロノグラフ機構を文字盤側に配置することでコラムホイールを鑑賞できるような構造をとっていた。
その8年後となる2018年には、そのアップデートバージョンとしてウニコ2(Cal.HUB1280)を発表。初代においてモジュール式であったクロノグラフ機構を一体型としたことで、ムーブメント自体の厚みを8.05mmから6.75mmまでスリム化した。その背景には従来のモデルよりも小振りな42mm径ケースを採用するという目的もあったのだという。またクロノグラフのスタート時の挙動を制御するべく、ウブロは1層目が螺旋、2層目が垂直の櫛目になったユニークな歯車を4番車と秒クロノグラフ車を連結する中間に置いた。ニッケルリンを使用したLIGA製法からなる歯車はそれ自体が弾性を持っており、これによって作動時の針跳びを抑える仕組みになっている。以下に写真を載せるが、この歯車ひとつをとってもクロノグラフ機能や制度へのこだわりがうかがえるのではないだろうか。このほかにもウニコ2では、ヒゲゼンマイの有効長を調整して精度を高めるインデックス・アセンブリ・システムの採用などいくつかの点で初代からの明確なアップデートが行われた。まだ一部のモデルでは初代ウニコも使用されているが、現在ではウブロのマニュファクチュールモデルの大部分がウニコ2を搭載している。
時計師の手元を撮影している最中、ウニコは高性能であるだけではなくメンテナンス性にも配慮されたムーブメントでもあるとブランドの担当者が教えてくれた。以下の写真は、初代ウニコ、ウニコ2からパージされたムーブメントの一部だ。実はウニコは定期的なメンテナンスが必要な箇所に関して、全体を分解しなくとも分離できる構造となっている。初代ウニコでは脱進機部分がそうであったが、ウニコ2ではベアリング部〜リューズ周りを取り外せるようにしたことで摩耗しやすいパーツの交換を容易にしたのだ。
なおウニコとしてはウニコ2が最新ではあるものの、各パーツはウブロの技術革新に伴って少しずつアップデートがなされているのだという。現在のものより磨耗しにくく軽量な素材が開発されれば、ガンギ車やアンクルなどのパーツはそれらに置き換えられていく。過去にはカレンダーディスクがよりスムーズに回転するものに変わっていたり、歯車に差される油にも見直しが入ったりしていたようだ。オーバーホールでパーツ交換が発生した際には、該当箇所はそのときの最新のパーツに置き換えられる。ウブロはこの事実を大々的には公表していないが、現状に飽かずによりよいものを探求し、提供し続けるブランドの貪欲な姿勢が垣間見える話だ。
ポップアップイベントでは引き続き、初代ウニコ、ウニコ2が8月27日(火)の会期終了まで展示されている。ここまでの話を踏まえたうえでウニコ、そしてウニコ搭載モデルを手にとってみると、また違った印象を持つのではないだろうか。
また、会場には自社開発・製造のハイコンプリケーションムーブメントを搭載したモデルも並ぶ。今回のイベントスペースのなかでも特にウブロのマニュファクチュールとしての凄みを表していたのが、先にも名前が上がった「ビッグ・バン MP-11 14デイ パワーリザーブ ウォーターブルー サファイア」と、「MP-10 トゥールビヨン ウエイトエナジーシステム チタニウム」だ。ともにムーブメントから外装まで自社製造を行っているウブロのMP(マニュファクチュールピース)コレクションに数えられるモデルで、時計製造におけるイノベーションとそこから生まれる純粋な魅力を体現している。MP-11自体は、これまでにもレッドセラミックにサファイアクリスタル、マジックゴールド、SAXEMとその時々において先鋭的な素材で外装を変えながら展開を続けてきた。しかしこのウォーターブルーサファイアは、組成のための化学式を新たに見直し、独自の透明度指数をクリアするべく数年をかけて開発されたものだという。結果として「ビッグ・バン MP-11 14デイ パワーリザーブ ウォーターブルー サファイア」はかつてない透明感ある美しさを纏うに至った。7つの香箱から生まれる脅威の約14日間パワーリザーブを持つムーブメントもさることながら、自社一貫製造を可能にしているブランドでしか実現できない思い切った外装表現もまたウブロの魅力だ。
イベントブース正面に配置された「ビッグ・バン MP-11 14デイ パワーリザーブ ウォーターブルー サファイア」。
水平に並んだ香箱、それに沿うように湾曲したサファイアクリスタルの存在感は圧倒的だ。
一方の「MP-10 トゥールビヨン ウエイトエナジーシステム チタニウム」は今年初お披露目となる独創的な時刻表示を持つモデルだ。伝統的なダイヤル式の時刻表示を廃し、6時位置の傾斜型トゥールビヨンの外周に秒を、中央上部のふたつのシリンダーで時・分を示すようになっている。またムーブメントは自動“巻き”ながらローターは見当たらず、代わりに左右に設置されたリニアウェイトで動力を得る仕組みを採用した。まるでクルマのエンジンのようにインダストリアルなムーブメントを覆うのは、歪みなく複雑に成形されたサファイアクリスタルであり、ここにもウブロの高い技術力を見ることができる。
「MP-10 トゥールビヨン ウエイトエナジーシステム チタニウム」。寄ってみると、6時位置のトゥールビヨンをはじめとした機構の緻密さに目を奪われる。
今回のポップアップイベントはある意味、ブランドの原点回帰を示すものだとブランドの担当者は語る。これは2010年のウニコから始まった、マニュファクチュールとしてのウブロを再発見する場なのだ。会期の終わりも迫っているが、超絶技巧を実際に体験できる機会というのはそうそうない。ウブロに対して、ただひたすらに派手でセレブリティがつけているブランド……、という偏ったイメージを持っているなら、それを払しょくして時計ブランドとしての真価に触れるいい機会になるだろう。